ごめんなさい。 ここは、ダミーです。

    

 

         「よし!隠し部屋(ページ)はここか・・・・・・・・・・・・・・・・・って、偽物(ダミー)かよ・・・・。」
         襖を勢い良く開けた先の光景に、土方は頭を抱える。
         そんな土方の後ろから、ヒョイッと顔を覗かせた千鶴は、
         部屋一杯に散らばった紙に書かれたダミーの文字に、
         思わず顔を引き攣らせる。
         「・・・・・・・・・・・・・ここは、私に任せて、土方さんは先にお進み下さい。             
         明日も、早いんですよね?」
         千鶴の言葉に、土方はギョッとなって後ろを振り返った。
         「な・・・何言ってやがんだ!お前は俺と一緒にいると決まってんだろ!」
         「ですが、ここの後片付けもしなければなりませんし・・・・・・・。」
         困ったように眉を下げる千鶴に、土方は呆れたような顔をする。
         「お前がそこまでする必要なんてねえ。ほら!この部屋の事はもういいから、               
         さっさと隠しSSを見つけて帰るぞ!」
         「土方さん!待ってください〜!!」
         本当にさっさと踵を返す土方に、千鶴は慌てて追いかけた。